おれんじ鉄道、経常赤字5億3500万円 コロナ、燃料費高騰影響 赤字幅は前年度から縮小

 2022/06/30 15:25
肥薩おれんじ鉄道の観光列車「おれんじ食堂」
肥薩おれんじ鉄道の観光列車「おれんじ食堂」
 第三セクターの肥薩おれんじ鉄道(熊本県八代市、古森美津代社長)は29日、同市で株主総会を開き、2021年度の決算を報告した。新型コロナウイルスの影響による旅客数の回復遅れや、燃料費の高騰などが重なり、経常損益は5億3500万円の赤字だった。前年度の6億6700万円より赤字幅は縮小した。

 昨年7月に発売した「期間限定1dayのれる切符」の売り上げが好調だったほか、観光列車「おれんじ食堂」の割引プランなどが奏功し、定期外利用が増加。輸送人員は前年度比16.9%増の93万9000人、旅客運輸収入は、28.2%増の2億5500万円だった。

 ただ輸送人員は、コロナ前の19年度比で12.7%減と本格回復には至っておらず、古森社長は「経営的に非常に厳しい状況だ」と話した。

 純損益はコロナ対策関連など国や鹿児島、熊本の両県からの補助金もあり、6億1500万円の黒字と4期ぶりに黒字転換した。

 今年4月から実行する26年度までの中期経営計画の概要も明かした。鉄道営業、車両運行、おれんじ食堂での経常損益黒字化に向けて数値目標を定めた。計画内では運賃改定にも触れたが、古森社長は「実施に向けた検討を進める。影響が大きい話で、沿線自治体などの理解を得る必要がある」と述べるとどめた。