カーテン開けたら、目の前に新緑の阿蘇山…そりゃ疲れも吹っ飛ぶわ 10年ぶり営業再開、「阿蘇白雲山荘」に泊まってみた
2022/07/02 21:00

今回宿泊させてもらったスーペリアルーム。畳敷きでリラックスチェアもある=6月28日、熊本県阿蘇市の阿蘇白雲山荘
カーテンを開けると、目の前に新緑の阿蘇山が広がっていた。訪れたのは九州南部が梅雨明けした翌日。すっきりと晴れ渡った空とのコントラストが夏到来を感じさせる。鹿児島市から約3時間運転してきた疲れも吹っ飛んだ。
◆窓の外に広がる絶景
「どの部屋からも山並みが見えますよ」。髙山智一支配人(53)が得意げに話す。この景色こそ最大の売り。ホテルは阿蘇山と外輪山に挟まれた地区にあり、この景観を生かした設計が施されている。ベッドで寝転びながらでも山が目に入るぜいたくさ。料金は阿蘇山を望める部屋の方が少し高い。
部屋はツインを基本に、広々としたデラックスルームや、通路を広く取って手すりを備えた車いすOKのユニバーサルルームもある。どの部屋にも大の字になっても寝られるベッドが備わる。
本館の向かいには、新たに整備した2階建てのコテージが4棟並んでいる。青い外壁がかわいらしく、床も壁もムク材で木の香りがする。IHコンロもあり、食材や調理器具を持ち込んで自炊も楽しめそう。部屋の中には大人も楽しめるサイズのハンモックも置いてあった。
◆「美肌の湯」
ほとんどの部屋はシャワールームのみとなっていて、本館に隣接した棟に大浴場が設けられている。阿蘇の天然温泉を引き、肌に優しい「美肌の湯」と呼ばれているそう。透明なさらっとした湯は約40度とちょうどいい温度で、ゆっくりつかっていられる。夜は真っ暗だったけど、明るい時間帯なら山を眺められそうだ。人気のサウナももちろんある。
大浴場の隣には、ガラス張りの広々としたレストランが。食事は朝夕ともビュッフェ形式で、夕食はメイン料理をビーフステーキ、伊勢エビ、アワビから選んで調理してもらえる。どれも運営するケービー食品こだわりの食材を使用し、野菜は主に地元産。見た目にも凝った品々が並び、ボリュームたっぷりで満腹になった。
◆ホテル愛
スタッフの多くは地元出身者たち。フロント係の小島香里さん(53)もその一人で、「思い出の詰まった白雲山荘で働きたいと思って県外から戻ってきた」と話す。
1967年に開業した阿蘇白雲山荘。かつては展望レストランやスケートリンクもあり、小島さんは子どもの頃にはスケートに通っていたそう。挙式や宴会の定番の場所でもあり、地域のシンボルだった。
それだけに、お客さんからの期待の大きさも感じているという。「『おめでとう』『待ってましたー』と電話が来て、つい話し込んじゃって」。小島さんはうれしそうに笑った。
浸水で生じたがれきが残るバーベキュー場やひび割れたプール…。敷地内には今も災害の名残が見受けられる。「また楽しんでもらえるようにゆくゆくは整備できたら」と髙山支配人。これからホテルはどう進化していくのか。確かめに、また遊びに行かなくては。
【アクセス】 熊本市中心部から車で約1時間10分、JR赤水駅からだと徒歩10分。ホテルから阿蘇山上広場へは車で30分ほど。
阿蘇白雲山荘=0967(35)0111
熊本県阿蘇市無田7の1
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