絶滅危惧種ヤクシマヤツシロラン 新たに口永良部島で発見 屋久島に次ぐ国内2番目の自生地に 小さく開花期間も短い花、2住民グループが合同調査

 2022/07/05 21:00
新たに確認されたヤクシマヤツシロラン=屋久島町口永良部島(屋久島照葉樹林ネットワーク提供)
新たに確認されたヤクシマヤツシロラン=屋久島町口永良部島(屋久島照葉樹林ネットワーク提供)
 「種の保存法」の国内指定種で、環境省レッドリストの絶滅危惧種IA類のヤクシマヤツシロランが、新たに鹿児島県屋久島町の口永良部島で見つかった。希少植物と森林植生をモニタリングする二つの住民グループの合同調査で確認した。関係者は、国内では屋久島に次ぐ2番目の自生地発見を大いに喜んでいる。

 「屋久島照葉樹林ネットワーク」と「子々孫々の口永良部島を夢見るえらぶ年寄り組」の2住民グループが6月22日、口永良部島の海抜約300メートルの照葉樹林帯で38株を確認。神戸大学大学院理学研究科の末次健司准教授(34)=植物生態学=に写真を送り、ヤクシマヤツシロランと同定された。

 ヤクシマヤツシロランはラン科オニノヤガラ属の無葉ランで、全長1~2センチ、花の直径1センチ程度の微細な植物。開花も1週間程度で見つけるのがとても困難とされる。

 同ネットワークの手塚賢至代表(69)は「今回の発見により、両島の照葉樹林の素晴らしさが証明された。この森を後世に伝えていきたい」と意気込む。えらぶ年寄り組の山口英昌代表(79)は「口永良部島は山も海も自然の宝庫。多くの人々に学習フィールドとして訪れてもらいたい」。末次准教授は「地元の人々の調査力はすごい。これからも続けてほしい」と話した。