パッと置いて、スッと貸し出し…国内初、画像解析AI使った天文館図書館のシステムが「早くて便利」と好評

 2022/07/11 11:30
背表紙を認識し、自動で手続きするセルフ貸出機=鹿児島市の天文館図書館
背表紙を認識し、自動で手続きするセルフ貸出機=鹿児島市の天文館図書館
 画像解析AI(人工知能)技術による蔵書管理システムが、今春開業した鹿児島市立天文館図書館(千日町)で稼働中だ。開発した京セラコミュニケーションシステム(KCCS、本社・京都)によると、実用化は国内初。貸し出しなどの作業を効率化し、同館の人気の一端を支えている。

 「シェルフ・アイ」と名付けたサービスで、セルフ貸出機に導入している。利用者が借りたい本を置いてスイッチを押すと、AIが背表紙の画像を認識。同館があらかじめ制作したデータベースの画像やISBN(国際標準図書番号)コードなど関連情報と照合し、数秒で貸し出しが完了する。

 数冊まとめて一度に処理ができ、「早いのがいい」「感染防止のため、人と接触せずに済むのはありがたい」と好評。4月の開業から5月末までに、全体の7割に当たる延べ1万8000人がセルフ貸出機を利用。5万3000冊が貸し出された。

 導入の最大の目的は職員の作業負担軽減。商業施設内にある天文館図書館は休館日がなく、書架整理の時間も短いが、シェルフ・アイならタブレットで点検作業が簡単にできる。導入コストも、近年増えているICタグ管理の約半分という。松田優子館長は「作業の負担が減った分、利用者の対応に人手を割き、快適に過ごしてもらえるようにしたい」と話した。