夜明け前、海底に白い霧 シコロサンゴが産卵期、放精と放卵の幻想光景 鹿児島・笠沙片浦の沖合

 2022/07/24 07:30
白く霧のように漂うシコロサンゴの放精=20日未明、南さつま市笠沙沖(射手園芽さん提供)
白く霧のように漂うシコロサンゴの放精=20日未明、南さつま市笠沙沖(射手園芽さん提供)
 鹿児島県南さつま市笠沙町片浦の沖合でシコロサンゴが産卵期を迎えた。20日未明、薄暗い海の中を霧のように白く染める放精と放卵の幻想的な光景を、南九州市知覧町郡の水中写真家・射手園芽さん(29)が撮影した。

 撮影場所は大当港の沖約20メートル、水深4~5メートルの群生地。水温は26度。午前4~5時頃、雄雌別々の群体から精子と卵の放出が始まった。ライト越しに撮影すると、10分ほどであたりは白一色に覆われた。放精は細く線のように漂い、放卵は小さな塩粒のように出てきたという。

 鹿児島市のダイビングショップに勤め、8年前から笠沙沖のサンゴを観察している射手園さん。シコロサンゴの産卵は、4年前から毎年7月と8月の2日間確認している。「神秘的で、力強い生命力を感じる。美しい海がいつまでも続くよう願っている」と話している。