鹿児島最古の木造駅舎。柱にぽっかり2つの穴は、米軍機の機銃掃射の跡。終戦まで1カ月弱、2人が死亡、児童2人も重傷を負った〈戦後77年かごしま 戦争の傷跡〉

 2022/08/07 11:02
機銃掃射の穴が残るホームの柱=霧島市横川町中ノ
機銃掃射の穴が残るホームの柱=霧島市横川町中ノ
■大隅横川駅の柱(霧島市横川町中ノ)

 太平洋戦争終結から77年目の8月15日を迎える。鹿児島県内各地に残る戦時中の遺構や犠牲者を悼む碑などは、戦争を今に伝える。体験者が年々減る中、あの悲惨な出来事を忘れないために、戦争にまつわる遺跡を記者が歩いた。

 霧島市のJR大隅横川駅は、1903年に開設された県内最古の木造駅舎だ。ホームには、機銃掃射の弾が貫通した1本の柱がある。ぽっかりと開いた二つの穴は、戦争のむごさを今に伝える。

 終戦まで1カ月もない1945年7月末、米軍機が大隅横川駅に停車中の貨車を攻撃した。機銃掃射で駅の屋根は蜂の巣のようになり、中から青空が見えたという。駅裏の集落は住家7棟が全焼し、少なくとも2人が死亡、児童2人が重傷となった。

 地域住民は2007年から7月末に平和コンサートを開催している。主催する駅保存活用実行委員会の柿木邦治会長(54)は「平和を考える貴重な場所としてこれからも大切に守りたい」と話した。