鹿児島の県債残高1兆5884億円、2年ぶり減少 21年度決算見込み

 2022/08/06 09:00
 鹿児島県は5日、2021年度一般会計の決算見込みを発表した。借金に相当する県債残高総額は、前年度0.4%減の1兆5884億5400万円だった。後年度に交付税措置される臨時財政対策債(臨財債)などを除いた県独自分は、行財政改革の取り組みなどにより、前年度比0.3%減の1兆576億4300万円。ともに2年ぶりの減少となった。

 県財政課によると、税収の増加や、県債の新規発行額が前年度比10.5%減の1055億800万円に抑えられたことが要因。

 県独自分の県債残高を県民1人当たりでみると66万6000円(前年度比2000円減)。一方、貯金に相当し財政調整に活用できる基金残高は0.2%増の250億円で、県民1人当たりは前年度と同じ1万6000円。

 歳入は9.1%増の1兆218億5900万円、歳出は9.8%増の9715億1300万円。新型コロナウイルス対策事業に伴う国庫補助金の増加などでともに前年度を上回り、実質収支は157億2700万円の黒字。しかし、新型コロナ関連の国庫返納予定金が含まれており、40億円程度減る見込みだ。

 歳入のうち、県税は製造業を中心に法人事業税が増えたことなどから8%増の1603億2900万円。臨財債を含む実質的な地方交付税は、デジタル化の推進などにより8.4%増の3305億9800万円。

 歳出では、退職者増に伴い人件費が0.8%増の2304億3000万円。普通建設事業費は、鹿児島南特別支援学校(23年4月開校予定)の本格整備などで2.9%増の1659億3900万円。災害復旧事業費は20年度に発生した災害復旧事業の繰越額が影響し、13.6%増となった。

 県が3月に策定した行財政運営指針は「県独自に発行する県債残高は1.1兆円程度」「基金残高は250億円を下回らない」を目標とする。財政課の玉利浩二課長は「依存財源に頼らざるを得ない構造は変わらず、財政状況は引き続き予断を許さない」と話している。