残された命、語り部として生きていく―32歳で父は戦死、尾辻参院議長が追悼の辞 「この平和、大きな犠牲の上に築かれている」

 2022/08/15 22:22
尾辻秀久参院議長
尾辻秀久参院議長
 「父は32歳で戦死をいたしました」-。鹿児島県南さつま市出身の尾辻秀久参院議長(81)は15日、東京都の日本武道館であった全国戦没者追悼式で「追悼の辞」を述べた。遺族としてのこれまでの歩みに触れ「残された命は、戦争の悲しさを伝える語り部として生きていく。この平和が、取り返しのつかないほど大きな犠牲の上に築かれていることを忘れてはならない」と訴えた。

 日本遺族会会長も務めた尾辻氏が父親を亡くしたのは3歳のとき。妹で元鹿児島県議の義さんとともに、女手一つで育ててくれた母親も41歳で死去し、「母も戦死したと思っている。戦争がなければ早く死ぬこともなかった」と語った。

 子ども時代を「一度でいいからお腹いっぱいご飯を食べてみたいと思っていた」と振り返った尾辻氏。「父より50年、母より40年長く生きている。私たちにできるのは散っていかれた方々を忘れないことだ。平和を守るため力の限りを尽くすことを誓う」と強調した。