鹿屋無人機配備 米と自衛隊の基地共同使用「深化は自然の流れ」「運用の柔軟性高まる」 海自佐世保地方隊・西成人総監(鹿児島市出身)に聞く

 2022/08/18 12:04
「共同使用の拡大は日米同盟強化につながる」と語る西成人佐世保地方総監=海上自衛隊佐世保地方総監部
「共同使用の拡大は日米同盟強化につながる」と語る西成人佐世保地方総監=海上自衛隊佐世保地方総監部
 中国の軍事活動が活発化し、海上自衛隊鹿屋航空基地(鹿屋市)への米軍無人偵察機MQ9の一時展開など鹿児島にも影響が広がっている。九州から南西諸島を警戒・監視する海自佐世保地方隊(長崎県)のトップ、西成人・佐世保地方総監(58)=鹿児島市出身=に話を聞いた。

 -海の守りの現状は。

 「昔に比べて雲泥の差で厳しくなっている。米ソ冷戦時には、安全保障環境は一定の安定があったが今は非常に不安定だ。かつてのように訓練が主ではなく、実任務での対応が多くなっている。わが国周辺の権威主義の国と最前線で向き合わないといけない。ウクライナ侵攻を受け、厳しい現状は国民に共有されてきているのではないか」

 -監視強化に向け、MQ9が鹿屋に配備される。

 「西太平洋、東シナ海、南シナ海の現状を考えると、情報収集の重要性は極めて増している。自衛隊も監視警戒しているが、MQ9から得られる情報は極めて有意義なものとなる。これからは無人機の運用自体も避けて通れない。無人機だと有人の倍以上活動ができる。かなりの強みだ」

 -日米で基地の共同使用の促進を確認している。今後のあり方は。

 「日米同盟の必要性と共同使用は密接な関係にある。中国の軍事費は30年で40倍となった。まずは自衛の努力が必要だが、唯一の同盟国で同じ価値観を持つ米国と抑止力を高める必要がある。共同使用が深化するのはごく自然な流れだ。鹿屋をはじめ、共同使用を広げることは同盟強化のメッセージとなり、運用の柔軟性も高まる」

 -米軍への住民の不安は大きい。

 「先入観は理解できる。佐世保では互いが双方の文化や役割を尊重し、良好な関係を築いている。国籍が違うだけで、自衛隊と同じく国を守るための人たちだ。鹿児島では、西之表市馬毛島への米軍空母艦載機の訓練移転もあり、地政学的な重要性が増している。当然、地元の理解を得ながら進めないといけない。良好な関係を築き、国際的な視野が広がることにもつながるといい」

 ■にし・なると 1964年1月生まれ。鶴丸高校から防衛大卒。86年海上自衛隊。回転翼操縦士。教育航空集団司令官や海上幕僚副長を経て、2021年12月から佐世保地方総監。海将。