新種か カニと共生する「たこさんウインナー」、大隅の河川で発見

 2022/08/18 11:40
肝付町の河川で見つかったヤマタロウヤドリツノムシ(上野大輔准教授提供)
肝付町の河川で見つかったヤマタロウヤドリツノムシ(上野大輔准教授提供)
 鹿児島大学とかごしま水族館(鹿児島市)などの研究チームは17日、大隅半島の河川で生息するカニ類と共生する「截頭類(せっとうるい)」の一種を発見した、と発表した。新種の可能性が高いとしている。命名した標準和名は「ヤマタロウヤドリツノムシ」。体長1~5ミリほどで白っぽい体に触手を持つ。チームは「“たこさんウインナー”に似てかわいい外見。親しんで」と話している。

 チームの一員で鹿大大学院理工学研究科の上野大輔准教授(41)=水族寄生虫学=によると、同じチームの宮崎亘さん(52)=現・かごしま水族館展示課主任=が2000年、展示用で採集した大隅半島固有種のミカゲサワガニに付着していた個体を見つけたのがきっかけ。12年に研究チームを立ち上げた。

 その後、上野准教授の教え子でチームに参加した金子卓磨さん(26)=現・長崎県在住=らが、肝付町や垂水市の3河川で採集した標本約100体を調査。生殖器の形状や遺伝子解析から、東南アジアに分布する近縁種と極めてよく似た別種と推定した。

 移動の効率化や体表の藻を食べるために共生していると考えられる。和名は「山太郎ガニ」とも呼ばれるモクズガニに最も付着していたことから名付けた。論文は1日付で、英国の専門誌「ジャーナル・オブ・ヘルミンソロジー」オンライン版に掲載された。上野准教授は「新種と早く認められるよう調査を続ける」としている。