体格差ある男性でも「倒せる」技術に自信 海保“制圧の達人”に10管初の女性2人 後進育成へテクニック伝授

 2022/08/18 21:00
後輩に制圧のテクニックを伝授する藤本夏未さん(中央)=西之表市西之表
後輩に制圧のテクニックを伝授する藤本夏未さん(中央)=西之表市西之表
 海上保安庁が認定する制圧技能検定の上級資格に、奄美海上保安部(鹿児島県奄美市)の那良千加さん(30)と種子島海上保安署(同県西之表市)の藤本夏未さん(24)が合格した。全国の制圧指導官約300人のうち、上級の女性は5人(4月1日時点)しかおらず、第10管区海上保安本部で初めて。2人は後進の育成に意欲を燃やしている。

 制圧術とは警棒や関節技を使い、相手を最小限の力で拘束する技術。上級資格を取れば、競技会の審判や検定員も任されるようになる。

 那良さんは熊本県球磨村出身。巡視船「あまぎ」で勤務し、調理や事務を担当する。特技は小学1年時から約13年続けた剣道。三段の腕前で「警棒の技にこれまでの経験を生かすことができた」と笑う。

 身長159センチ。男性と体格差こそあるもの、「技をかけるタイミングや体の使い方次第で相手を倒せる」と自信をのぞかせる。既に同僚らの指導にも取り組んでおり、「自ら手本を見せながら技術を広めていきたい」と語った。

 藤本さんは熊本市出身。高校時代にソフトボールでインターハイに出場したアスリートだ。巡視船「たかちほ」に4月から勤務。「自分に合った動きを見つけるのが制圧術の面白さ。武道や運動経験がなくてもできる」と話す。

 前任は鹿児島海上保安部の巡視船「こしき」。警察の機動隊に当たる「特別警備隊」に指定されている船で技術を磨いた。「女性が活躍できる新たな道をつくりたい。後輩が自分に続いてくれれば」と願う。