馬毛島 基地整備計画巡り生物研究者、市民と意見交換 島の保水力低下や化学物質発生に懸念

 2022/08/19 08:00
馬毛島に生息するマゲシカ=2018年7月、西之表市馬毛島
馬毛島に生息するマゲシカ=2018年7月、西之表市馬毛島
 鹿児島県西之表市馬毛島への米軍機訓練移転と自衛隊基地整備計画を巡り、北海道大の立澤史郎助教(保全生態学)ら生物研究者3人は18日、計画に反対する市民15人と市民会館で意見交換した。立澤助教らは基地整備による島の保水力低下や化学物質発生に懸念を示し、「自然環境の継続的な観察と、問題があったら防衛省に指摘できるシステムの構築が必要だ」と述べた。

 研究者はほかに、一般社団法人「九州オープンユニバーシティ」の鹿野雄一理事と大阪湾海岸生物研究会の石田惣世話人。立澤助教は「マゲシカが独特の遺伝子を持ち、ニホンジカの亜種という根拠になる研究が進んでいる」と紹介。所属する日本哺乳類学会が哺乳類の保全に向け、防衛省に要望書と要請文をそれぞれ提出したことを報告した。

 3人は馬毛島の生物調査で同市入りしており、市民団体「馬毛島への米軍施設に反対する市民・団体連絡会」が意見交換会を企画した。山内光典会長は「一から基地を造るこれまでにない計画。全国の研究者に注視してもらいたい」と話した。