京セラ創業、名誉会長・稲盛和夫氏が死去 90歳、鹿児島市出身 JAL再建などに尽力
2022/08/30 14:51

稲盛和夫氏
京セラが30日発表した。「ミスターセラミック」と呼ばれ、集積回路などに使われるファインセラミック(特殊磁器)製品を次々と開発した。半導体や電子デバイス、太陽光発電をはじめ幅広く事業を展開し、国内外にグループ会社を持つ日本を代表する企業に育て上げた。
組織を小集団に分けて効率化を図る「アメーバ経営」や「利他の心」を重視する独自の経営哲学で知られた。
1932年生まれ。鹿児島玉龍高校、鹿児島大学工学部を卒業。55年に京都の碍子メーカーに就職しファインセラミックを研究した。59年、同僚ら7人と京都セラミックを設立し、電子工業発展の基礎を築いた。84年には通信自由化にいち早く着目して第二電電企画(現KDDI)をつくり、電電公社(現NTT)の独占体制に風穴を開けた。
民主党政権下の2010年、経営破綻したJALの再建を無給で引き受けた。業績をV字回復させ、2年後に再上場を果たした。
「稲盛財団」や「京都賞」を創設し、科学や芸術活動の支援に力を注ぎ、自らの経営塾「盛和塾」では若い人材を育てた。1997年に得度している。
2005年から京セラ名誉会長。KDDI最高顧問、日本航空名誉顧問も務める。1980年南日本文化特別賞、84年紫綬褒章、2015年鹿児島県民栄誉表彰、鹿児島市民栄誉賞。19年に県の名誉県民第1号に選ばれた。
鹿児島には1969年の川内工場を皮切りに、国分、隼人にも進出。母校・鹿大に稲盛会館を建設、時価80億円相当の京セラ株を寄付したほか、2015年にはかごしま国際交流センター整備費用として県と鹿児島市に各10億円を贈り、地元貢献を続けた。
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