学校跡に残る地下壕 市が保存・管理へ 旧海軍の通信施設「戦争遺跡」に 当時の姿そのまま 頴娃・旧松原小

 2022/09/06 21:28
古墳のように盛り上がった地下壕跡。上部の突起は排気口と思われる=南九州市頴娃町別府
古墳のように盛り上がった地下壕跡。上部の突起は排気口と思われる=南九州市頴娃町別府
 2021年3月に閉校した鹿児島県南九州市頴娃の旧松原小学校跡地に残る旧海軍の地下壕(ごう)が史跡として保存されることになった。学校敷地は市内の青果会社に売却することが決まったが、地下壕のある一角は分筆して市が所有。市文化財保護条例に基づき史跡に指定し、戦争遺跡として管理する。

 地下壕は、日本海軍の通信施設として1943年ごろから終戦まで使われたとみられる。外観は古墳のような丘で、鉄柵で閉ざされた南側の入り口からのぞくとコンクリート製の細い通路が地下へ延びている。

 市教育委員会の調査によると、通路を斜めに約12メートル下ると幅4.1メートル、高さ2.8メートル、延長7メートルの空間。その奥は左右に通路があって、左側には幅1.3メートル、高さ1.2メートル、延長7メートルの小部屋。二つの部屋をつなぐ穴や、天井部には排気口とみられる3カ所の突起物がある。

 当時の姿がそのまま残されており、小学校では定期的に掃除をしたほか、卒業生のタイムカプセルの保管場所として使っていた。

 閉校が決まった後、市は保存のため今年3月15日付で「海軍佐世保通信隊頴娃分遣隊地下壕跡」として市指定の記念物(史跡)に加えた。今後、道路側からの入り口などの整備を検討している。

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