全国和牛能力共進会・鹿児島 経済効果43.6億円、来場29万人見込む コロナが影響、来場者は前回の65%、「日本一」ならさらに相当な効果 KER試算

 2022/09/29 10:03
8月28、29日にあった全国和牛能力共進会の県最終予選会=霧島市の姶良中央家畜市場
8月28、29日にあった全国和牛能力共進会の県最終予選会=霧島市の姶良中央家畜市場
 九州経済研究所(KER、鹿児島市)は、10月に鹿児島県で開催される全国和牛能力共進会(全共)の来場者により、43億6000万円の経済効果が生まれるとの試算をまとめた。新型コロナウイルスの影響で過去2大会を下回る予想だが、「県産和牛の周知効果が期待でき、日本一の称号が手に入ればさらに相当な効果が見込める」としている。

 52年ぶりの県内開催となる鹿児島全共は10月6〜10日、霧島市と南九州市であり、41道府県から約440頭が出品される。霧島の会場には、全国ブランド牛の振る舞いや和牛を学べる催事場も設けられる。

 KERは、過去2大会の実績や新型コロナの影響を考慮した直近の人流データから、来場者数を29万人と推計。観光庁の宿泊旅行統計や観光入込客統計などをもとに、期間中に消費支出される額は合計32億5000万円と割り出した。

 経済効果は、この消費支出額をベースに県産業連関表を用いて算出した。内訳は、県外調達費などを除いた県内産業への直接効果が28億2000万円、関連業種への波及効果が10億3000万円、雇用所得の増加で新たに生じた消費額は5億円。

 今回の推計では、来場者数が過去2大会平均の65%程度にとどまり、経済効果も前回(宮城)の101億2000万円、前々回(長崎)の110億8000万円を大きく下回った。福留一郎経済調査部長は「決して効果が小さい訳ではない。地元開催なので県民が会場に足を運び、和牛を消費して盛り上げ、持続的な和牛産業の発展へつなげたい」と指摘した。