ドルフィン跡地の新総合体育館計画 鹿児島県議会が容認へ 委員会で反対陳情を不採択 県「着実に整備進める」

 2022/09/29 07:26
新総合体育館整備計画に反対する陳情を審査する鹿児島県議会総合政策建設委員会委員=28日、県議会
新総合体育館整備計画に反対する陳情を審査する鹿児島県議会総合政策建設委員会委員=28日、県議会
 鹿児島県議会総合政策建設委員会は28日、鹿児島市のドルフィンポート跡地に新総合体育館を整備する県の現行計画に反対する陳情6件を審査した。3件を不採択とし、残る3件も計画の是非を問う住民投票実施や敷地選定のやり直しを求める項目をはじめ大部分を不採択とした。最大会派の自民党県議団は委員会の結論に従う方針。10月5日の最終本会議でも同様の結果となる見通しで、県議会は整備地の活用などを巡り賛否が分かれる体育館計画を容認する。

 陳情はNPO法人や整備地の周辺住民、県内の地方在住者らが8月22日〜9月7日に提出。県民の理解が得られているとは到底思えないなどと主張している。

 6月定例会に続き、総合政策部と本港区まちづくり推進室の合同審査とした。委員からは反対陳情の多さなどを挙げて県の説明不足を追及する意見が相次いだ。県側は「十分に理解をもらえていないことの現れだ。謙虚に受け止め説明を尽くす」と理解を求めた。

 採決では、自民県議団内での意見の違いから、米丸麻希子、西村協両委員が一時退席。陳情のうち3件にそれぞれ挙げられていた(1)再開発に関する「鹿児島港本港区エリアまちづくりグランドデザイン」と基本構想の整合性(2)スポーツ以外にも楽しめる施設の併設(3)周辺住民への説明-の各項目は継続審査とした。

 審査終了後、新体育館の整備を所管する総合政策部の前田洋一部長は「まだ説明不足もあるが、引き続き県民の意見や要望を承る。観光県にふさわしい場所になるよう、着実に整備を進める」と述べた。

 新体育館を巡っては、2009年に議論がスタートしたが、整備地選定が難航。県は今年3月、検討委員会での議論を基に整備地をドルフィンポート跡地とする基本構想を策定した。県議会は3月定例会で、跡地の地盤調査費などを盛り込んだ当初予算を可決したものの、議会内でも賛否が割れていた。

■反対陳情の不採択

 県議会への陳情は、県政への意見や要望があれば誰でもでき、県の事業に反対する陳情の不採択は、その事業に反対しないことを意味する。陳情は議長の受理後、付託された委員会が審査する。委員会からの結果報告を受けて本会議で陳情の採択、不採択、継続審査のいずれかを多数決で決めるが、本会議では委員会の結論を尊重することが多い。鹿児島県議会の場合、議員49人のうち8割弱の38人を自民県議団が占め、各委員会、本会議とも自民の意向に左右される。今回、総合政策建設委員会は県の体育館計画に反対する陳情6件(19項目)を審査、3件(8項目)を不採択にし、残る3件は全11項目のうち8項目を不採択とした。

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