【鹿児島県議選】現職45人が出馬へ 投票日まで半年 元職1人、新人2人も名乗り

 2022/10/09 09:00
 来年4月9日投開票が予想される鹿児島県議選(定数51)まで残り半年となった。8日までの南日本新聞の取材に対し、現職49人のうち45人が続投の意向を固め、元職1人と新人2人が名乗りを上げている。各政党は勢力拡大へ擁立作業を進めており、立候補予定者は今後膨らむ見通しだ。

 現在の会派別勢力は、自民38、県民連合4(全員無所属)、公明3、共産1、無所属3。欠員2で、鹿児島市・鹿児島郡区と奄美市区で各1となっている。

 自民は全21選挙区に現職がおり、11ある1人区を全て押さえている。日置市区の前原尉氏と鹿児島市・郡区の大園清信氏が引退の意向。同区は定数17の最大選挙区で、7月の補選では新人2人を当選させて完勝した。同区の現有8議席を維持拡大できるかが党勢に直結する。

 公明は鹿児島市・郡区に有する3議席の確保を目標に据える。市内北部と中部が拠点の2人は立候補の予定で、南部が地盤の残る1人は支持母体の創価学会と協議して11月ごろには態度を決める方針。

 共産も鹿児島市・郡区に持つ1議席の維持を図る。現職は「複数議席が悲願」としており、他の選挙区でも擁立を模索する。

 立憲民主は前回の無投票選挙区にできるだけ擁立する方針で複数人に働きかけている。先の参院選に出馬するため辞職した鹿児島市・郡区の元職らを推す声も聞かれる。

 国民民主は7月の鹿児島市・郡区補選に立候補した新人1人を公認した。地方議員の増加が党本部の方針で、まずは同区で初の議席獲得に全力を注ぐ。

 社民は前回1議席を確保したが、その議員が党を離脱。参院選で政党要件を維持し党再建に力を入れる中、公認・推薦合わせて5人程度を立てる目標を掲げる。

 政党公認ではない無所属の立候補予定者は8人。内訳は現職6人(うち3人が県民連合所属)、元職1人、新人1人となっている。

 選挙区別では各政党がしのぎを削る鹿児島市・郡区や、前回は九つに上った無投票選挙区の増減に注目が集まる。また、投票率は前回44.38%で過去最低に終わった。県政への関心を高め、向上をいかに図るかも大きな課題だ。