「風化させないで」拉致被害者の救出訴え 市川健一さんら家族が街頭で署名活動 鹿児島市

 2022/10/11 09:44
署名した人にブルーリボンを着ける特定失踪者の家族ら=10日、鹿児島市
署名した人にブルーリボンを着ける特定失踪者の家族ら=10日、鹿児島市
 北朝鮮による拉致被害者と拉致の可能性がある特定失踪者の家族が10日、鹿児島市の天文館で早期救出を求める署名活動をした。15日で被害者5人の帰国から20年となる中、「進展が見えない。問題を風化させないで」と訴えた。

 家族らが鹿児島市で活動するのは新型コロナウイルスの影響で昨年4月以来。日置市吹上浜で拉致された市川修一さん=当時(23)=の兄健一さん(77)=鹿屋市、特定失踪者家族の前山利恵子さん(74)=同市=、村岡育世さん(72)=霧島市=らと支援者約30人が参加。「時間がありません」と呼びかけた。

 北朝鮮はミサイル開発を強めるが、健一さんは「拉致を知らない人が増え、関心は薄まったと感じる。後押しが必要」。署名した鹿児島市の精神保健福祉士、森美那紀さん(30)は「少しでも支援する思いを示したい」と話した。