マイクロカットが国分に新工場 半導体関連加工や新分野の開発も 2024年操業、新たに30人雇用

 2022/10/25 09:20
協定書を手にする高木治邦社長(左から2人目)ら=24日、霧島市役所
協定書を手にする高木治邦社長(左から2人目)ら=24日、霧島市役所
 金属精密切削加工業のマイクロカット(鹿児島県霧島市国分上野原テクノパーク)は、敷地内に工場1棟の増設を決め、24日に市と立地協定を結んだ。地元から30人ほどを新たに雇用する予定。

 新工場では半導体製造装置用の部品加工を中心に、新たにガラスのようなもろい材料への表面加工技術の開発にも取り組む。約6万4000平方メートルの敷地に、鉄骨平屋1100平方メートルの第10工場を造る。投資予定額は20億円。11月に着工し、2024年8月操業を目指す。初年度の生産は12億円を見込む。

 市役所で協定調印式があり、高木治邦社長(73)は「もろい材料の表面処理は国内でもできる会社が限られた産業。力を入れ日本でトップに立つ」と抱負を語った。中重真一市長は「経済活動は原材料価格の高騰など先行きがまだまだ不透明。国の動向を注視しつつ、県と連携し円滑な操業に向けて支援していく」と話した。

 マイクロカットは2003年に設立。テクノパークには22年2月に第8工場、6月には第9工場を新設し、急成長が見込まれる新エネルギー発電向け部品と半導体製造装置用の部品加工に参入するなど生産規模を拡大している。21年に28億円だった年商は、22年には42億円を見込んでいる。従業員は9月現在で260人。