今にも動き出しそう…おはら祭でにぎわういづろ電停をジオラマに 鉄道模型コンで優秀賞 手作業で9カ月かけた「集大成」 鹿児島第一高・白石さん

 2022/10/29 21:00
おはら祭りの活気ある風景を再現したジオラマ=霧島市の鹿児島第一高校
おはら祭りの活気ある風景を再現したジオラマ=霧島市の鹿児島第一高校
 全国高校鉄道模型コンテストモジュール部門で鹿児島県霧島市の鹿児島第一高校3年、白石寛記さんの作品が最優秀の文部科学大臣賞に次ぐ優秀賞に輝いた。おはら祭でにぎわう鹿児島市のいづろ通電停周辺をジオラマで再現。細部まで丁寧に仕上げた力作は、祭りの雰囲気が伝わってくると高い評価を受けた。

 9カ月かけて制作した。大きさは60センチ四方。3Dプリンターには頼らず、手作業にこだわった。

 山形屋などのビル、天文館アーケードを背景に、路面電車の軌道、踊り連と観客約1000人を配置。アーケードはペットボトルを継ぎはぎした。

 圧巻は約350人の踊り連だ。つまようじで胴体を作り、衣装は大島紬をイメージして布を貼り付けた。「鹿児島の伝統工芸品をPRしたかった」と話す。

 鹿児島第一中学校2年の時、夏休みの自由研究で、整備構想がある「磯新駅」を自分なりに想像してジオラマにしたのが始まり。以降、毎年1作品を作り続けてきた。「集大成が評価されてほっとした。駅などの設計に関わる仕事をしたい」と受験勉強に励む。

 コンテストは8月にあり、全国約160校から出品があった。無料の「鉄コンアプリ」で制作記とプレゼン動画を配信している。