国内初 大手の系列越えた共同運航始まる 離島便中心のJACや全日空系など5社 路線維持へ利用者増目指す

 2022/10/31 07:30
横断幕を持って出発便を見送る全日本空輸と日本エアコミューターの職員=30日、霧島市の鹿児島空港
横断幕を持って出発便を見送る全日本空輸と日本エアコミューターの職員=30日、霧島市の鹿児島空港
 日本エアコミューター(JAC、鹿児島県霧島市)など離島路線を中心に運航する九州の地域航空3社は30日、全日本空輸、日本航空と共同運航を始めた。大手の系列を越えた運航は国内初。連携によって利用者数を増やし、地方路線の維持を目指す。

 地域航空は日航系のJAC、天草エアライン(熊本県)、全日空系のオリエンタルエアブリッジ(長崎県)の3社。鹿児島県関係では、JAC運航の約6割に当たる14路線計44便に全日空の便名が付き、全日空が航空券を販売できるようになった。

 鹿児島空港(霧島市)で記念セレモニーがあり、午前11時半発の屋久島行きでは、JACと全日空の従業員ら約15人が横断幕を掲げて利用客を見送った。

 全日空の古賀康之鹿児島支店マネジャー(49)は「首都圏からの交流人口増加で離島の活性化が期待される」と共同運航を歓迎。JACの大佐古将彦取締役(55)は「全日空と連携して観光客にさまざまな選択肢を提供できるようにしたい」と話した。

 全日空は天草エアラインと2路線8便、日航はオリエンタルエアブリッジと5路線22便で共同運航する。