果実から害虫ミカンコミバエの幼虫確認 下甑島で本年度4例目 島全域の山林にヘリで誘殺板1万6000枚散布へ

 2022/11/03 13:48
ミカンコミバエの成虫(植物防疫所HPから)
ミカンコミバエの成虫(植物防疫所HPから)
 鹿児島県は2日、薩摩川内市の下甑島で採取したかんきつ類から果実・果菜類の害虫ミカンコミバエの幼虫が確認されたと発表した。まん延防止のため甑島全域の山林で、ヘリコプターでの誘殺板の散布を実施する。

 10月24、27の両日に下甑島手打、長浜の両地区で採取した果実で確認された。本年度の同島での幼虫の確認は計4例となった。国や県は、発見地点から半径1キロ以内でかんきつ類などの寄主果実を除去し、誘殺板を設置する。

 有人ヘリコプターで散布するのは、雄成虫をおびき寄せる物質と殺虫剤を染みこませた4.5センチ四方の誘殺板。下甑島では1ヘクタールあたり3枚、中甑島で同2枚、上甑島で同1枚を目安に約1万6000枚をまく。集落や農地、水源地などは除く。11月中旬~12月中旬までの間で、1週間程度実施する予定。

 10、11の両日、子岳、青瀬、手打、長浜、西山の各地区コミュニティーセンターで住民説明会を開く。ヘリコプターでの誘殺板散布は、県内では2021年2~3月に離島や大隅半島で実施して以来。