ホテル京セラ新館ができて、うちはますます厳しくなります…震えながら稲盛さんに質問した。「その勇気があればきっとうまくいく」。優しく諭してくれたあの言葉で頑張れた
2022/11/05 11:03

稲盛和夫氏
■SWAN社長・諏訪園厚子さん(69)
43歳の時、建設業をしている夫が鹿児島県霧島市国分にビジネスホテルをつくり、任されることになった。ずっと専業主婦で経営のイロハも分からない。そんな時に盛和塾を紹介され、2001年1月に入塾した。半年後の例会で、稲盛和夫塾長との「経営問答」があり、登壇の機会をもらった。
ちょうど近くにホテル京セラの新館がオープンしたばかりの時期。「うちのホテルがますます厳しくなる。どうしたらいいんでしょう」と質問した。緊張で足は震えていた。
塾長は笑いながら「(私にそんな質問をする)あなたの勇気を買うわ。今のまま素直な気持ちで前向きに努力すればきっとうまくいくでしょう」と優しく諭してくださった。この言葉があったから頑張ってこれた。ホテル京セラの方々とおつきあいが始まり、いろいろ教えていただいた。
その後も全国各地の例会に足を運んだ。懇親会ではカラオケに興じたり海水浴に出かけたり。水泳は得意だったらしく、沖までぐんぐん泳ぐ姿を覚えている。
ざっくばらんな場面でよく言っておられた言葉が「ほれさせんかよ!」。社員にほれさせる経営者になってこそ、社員は一生懸命働いてくれる。この社長のためになら自分も頑張らなくちゃ、ついていきたい、と思わせなさい、と。
誰にも負けない努力で仕事をし、一生懸命、人の面倒をみる。一緒にお酒を飲んだり海辺でスイカ割りをしたり、楽しい思い出もたくさん。行動を伴わないと人の心は捉えられない、という京セラフィロソフィの一つ「率先垂範」の教えが刻まれた。
今は霧島市のほか鹿児島市天文館でもホテルを経営している。新型コロナ下だが社員も頑張ってくれて売り上げは伸びている。塾長への感謝の気持ちはずっと忘れない。
(連載「故郷への置き土産 私の稲盛和夫伝」より)
あわせて読みたい記事
-
もうすぐ出番…3年ぶり初市へ、宮之城人形の制作大詰め1月27日 08:30
-
剥製、標本、化石、鉱物…県立博物館が志布志で移動展示1月27日 08:30
-
被害総額1億円以上か…鹿児島相互信用金庫の元職員、顧客の預金解約し3000万円だまし取る1月27日 08:00
-
H3ロケットの打ち上げは2月13日に延期 種子島宇宙センター1月27日 07:45
-
「音の迫力がすごかった」…1年1カ月ぶりのH2A打ち上げ、種子島でロケットファン歓声1月27日 07:30
-
コロナ禍乗り越え、和の心でおもてなし 加治木高校茶道部、総文祭へ真剣稽古1月27日 07:30
-
富裕層の「スーパーヨット」、鹿児島に呼び込み観光活性化を 自民議連が勉強会1月26日 22:30
-
最新ICT技術で業務効率化を NTT西日本が鹿児島市で展示会1月26日 21:30
-
大雪の影響、26日朝も続く…鹿児島県内の交通事故は600件以上1月26日 21:03
-
国内外のチョコ900種勢ぞろい 山形屋にバレンタイン特設売り場オープン 2月14日まで1月26日 20:42
-
(更新)行方不明の81歳男性を発見 鹿児島市1月26日 19:56
-
10年前の飲酒運転がばれる…鹿児島県の50代職員、停職6カ月に1月26日 19:25
-
都城管内の129人含む645人新たに感染、10人死亡 新型コロナ・宮崎26日発表1月26日 19:10