南日本銀行、4期ぶり減収減益 9月中間連結決算 公的資金の完済受け「中小企業専門の金融機関目指す」

 2022/11/10 13:02
南日本銀行
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 南日本銀行(鹿児島市、斎藤眞一頭取)が9日発表した2022年9月中間連結決算は、一般企業の売上高に当たる経常収益が前年同期比8.2%減の73億9900万円だった。純利益は46.1%減の7億6600万円で、中間期の減収減益は4期ぶり。

 貸出金利息や国債等債券売却益が減少し、与信関連費用が増えた。本業のもうけを示す単体のコア業務純益は1億1200万円減の13億5100万円。自己資本比率は、9月末に公的資金を完済したことで3月末比2.9ポイント低下し、8.14%となった。

 9月末の貸出金残高は、住宅ローンを中心に3月末から73億8900万円減って5807億6800万円。預金残高は、法人預金が3月末を下回り、12億6900万円減の7807億7300万円。貸出金利回りは前年同期比で0.06ポイント低下した。

 鹿児島市で会見を開いた斎藤頭取は「コロナ禍でも資金繰りや本業支援に取り組み、当初業績予想や経営強化計画を上回った」と評価。公的資金の完済を受け、「お客の経営課題に向き合わなければ必要性を認めてもらえない時代。中小企業専門の金融機関を目指し、共に成長していきたい」と述べた。

 役員の異動も発表し、田中暁爾・取締役総合企画部長が9日付で常務取締役に昇任した。