JR九州の交通系ICカード、どこまで使える? 鹿児島中央駅で入場し、降車時に使えないケースも…対応改札機導入は県内の75駅中32駅

 2022/11/11 08:30
指宿や霧島神宮で交通系ICカードが使えないことを知らせる掲示=鹿児島市のJR鹿児島中央駅
指宿や霧島神宮で交通系ICカードが使えないことを知らせる掲示=鹿児島市のJR鹿児島中央駅
 「鹿児島中央駅に『指宿・霧島神宮交通系ICカードご利用できません』という掲示が登場した」という指摘が読者から寄せられた。全国で相互利用できる交通系ICカードは1日の利用が1000万回程度。都市部を中心に広く普及しているが、県内では使える駅と使えない駅がある。張り出した背景と現状を調べた。

 JR九州によると、掲示は9月、鹿児島中央駅改札口に出した。理由を「ICカードエリア外に乗り越すお客さまが増えたため」と説明する。

 交通事業者が発行する交通系ICカードは、電車やバスの乗降時にかざすだけでチャージしたお金などから運賃の支払いが済む。このうちJR東日本の「Suica(スイカ)」やJR九州の「SUGOCA(スゴカ)」など10種類のカードは、一部を除いて全国で相互に利用できる。

 鹿児島中央駅には対応する改札機があるものの、指宿駅や霧島神宮駅にはない。このため、旅行客らがICカードで入場し、降車時に使えないケースが相次いだとみられる。同社は件数は把握していないという。

 県内の75駅のうち利用できるのは32駅。鹿児島中央を起点に鹿児島線は川内まで、日豊線は国分まで(竜ケ水を除く)、指宿枕崎線は喜入まで。JR九州は対応する駅について「導入や運用保守等に要するコストを踏まえ、ご利用状況を勘案した上で検討している」と説明。県内の増設予定は「今のところない」と答えた。

 県内でスイカなどのICカードは桜島フェリーで利用可能だが、鹿児島市電やバスなどでは使えず、知らない乗客が戸惑う姿も見られる。一方で市電など一部でクレジットカードのタッチ決済の実証実験が始まっている。今後増加が見込まれる観光客が気持ちよく移動できるよう、利用できる手段の周知徹底が必要だろう。