鹿児島市保育園協会は１１日、保育園の適正利用を求める要望書を下鶴隆央市長に提出した。土曜日の利用率が全国平均の２倍と高い実態を踏まえた内容で、青木和彦理事長は「保育士が働きやすい環境づくりを進めていくことで、市が直面する待機児童の解消にもつながる」と話した。

　２０１８年の国の調査によると、鹿児島市の土曜日の利用率は６７．８％で、全国平均３２．４％の倍以上だった。青木理事長は「市の保護者の土曜勤務率が全国の２倍というわけではない。休日にも預ける保護者が多い、市特有の実態を示している」と説明。「現場の負担は重く、保育士がゆとりを持って働けるよう、行政も適正利用を呼び掛けてほしい」と訴えた。

　また、市が待機児童解消へ向けて進める保育士アンケートについて、青木理事長は「現場の問題点や不満ばかりを聞き出すもので、適切とは言いがたい」と述べた。下鶴市長は「保育園の適切な利用の啓発に取り組みたい。アンケートの内容も、各施設へ意図を丁寧に説明していく」と回答した。