指揮官が特攻に異議、夜戦に特化「芙蓉部隊」 遺族ら戦没者慰霊祭「平和のバトンつなぐ」 曽於

 2022/11/14 12:06
平和メッセージを朗読する岩川小学校6年中迫凜さん=曽於市大隅の芙蓉之塔広場
平和メッセージを朗読する岩川小学校6年中迫凜さん=曽於市大隅の芙蓉之塔広場
 太平洋戦争末期、岩川海軍基地から沖縄戦に出撃した芙蓉部隊の戦没者ら105人の慰霊祭が11日、鹿児島県曽於市大隅町月野の芙蓉(ふよう)之塔広場であった。元隊員や遺族など県内外から約70人が参列し、献花して犠牲者を追悼した。

 八木達範副市長が「貴重な体験と教訓を心に刻み、後世に語り継ぐ。一致協力して恒久平和維持に努力する」と式辞。零式艦上戦闘機(ゼロ戦)の無線担当だった渋谷一男さん(97)=静岡県島田市=が戦中戦後の思い出を語った。

 岩川小学校6年中迫凜さんが平和メッセージを朗読。ロシアのウクライナ侵攻にショックを受けたとし、「芙蓉部隊が築いた道しるべに沿って、この先も平和のバトンをつないでいきたい」と述べた。元隊員の遺書の朗読もあった。

 芙蓉部隊は静岡で編成され、沖縄防衛のため鹿屋基地を経て1945年5月に岩川基地に移った。指揮官の美濃部正少佐(1997年、81歳で死去)は、死を前提とした特攻作戦に異議を唱え、夜戦に特化した戦術を採用した。