新日本科学、鹿児島市に新ビル 最大の研究拠点に 本社機能を移転、24年7月操業開始 海外大手製薬の注文に対応 総工費54億円 市と立地協定

 2022/11/15 11:57
立地協定を締結した新日本科学の永田良一会長兼社長(中央)ら=14日、鹿児島市役所
立地協定を締結した新日本科学の永田良一会長兼社長(中央)ら=14日、鹿児島市役所
 医薬品開発受託の新日本科学は14日、鹿児島市宮之浦町の本店所在地に本社機能を移して新ビルを建設するのに伴い、市と立地協定を締結した。現在東京に置く本社機能の移転は2023年春、新ビルの操業開始は24年7月の予定で、同社で最大の研究拠点となる。

 調印式で、永田良一会長兼社長は「東証上場を機に東京へ本社を移したが、今はウェブ会議もあり、必ずしも東京でなければならない訳ではない」と背景を説明。
「鹿児島に拠点を戻し、ここからグローバルな展開を続けていく」と決意を語った。下鶴隆央市長は「雇用創出、地域経済活性化につながると期待する」と述べた。県の須藤明裕副知事が立ち会った。

 新ビルは鉄筋コンクリート造り8階建て2棟、延べ床面積約1万3000平方メートルで総工費は約54億円。増え続ける海外大手製薬会社からの注文に対応するため設備を拡充し、処理能力の強化を図る。5年間で280人の新規雇用を予定しており、従業員数は1400人程度となる見込み。

 あわせて読みたい記事