校歌より先に生まれ、やがて歌われなくなり…「児童会の歌」創立50年式典で復活 児童自ら作詞・曲、「新しい学校つくる」気概歌う 広木小

 2022/11/16 20:36
「児童会の歌」を披露する合唱部員ら=鹿児島市の広木小学校
「児童会の歌」を披露する合唱部員ら=鹿児島市の広木小学校
 創立50周年を迎えた鹿児島市の広木小学校で12日、記念式典があり、「児童会の歌」が数十年ぶりに復活した。ほとんど資料は残っていなかったが、節目を前に関係者が尽力した。作詞・作曲した当時の児童3人も駆けつけ、集まった人々とともに懐かしいメロディーへ耳を傾けた。

 卒業生でもある図師弘秋校長によると、「新しい学校をつくっていくという活気に満ちた雰囲気がよく表れている」歌は、1974年1月に児童会活動の一環として作られた。作詞は、当時5年生だった平本(旧姓・枦木=はしのき)かおりさん(59)と同校の音楽教諭が担当。作曲は当時6年生の小浜(同・鳥越)くるみさん(60)と東(あずま)(同・田中)涼子さん(61)が手掛けた。同年3月に制定された校歌より早かったという。

 図師校長は2021年に赴任した際、「児童会の歌」が歌われていないことに気付き復活を模索。しかし楽譜は残っておらず、唯一見つかった1979年の演奏を録音したレコードを基に譜面を起こし直した。

 式典では、同校の合唱部員11人が美しい歌を披露した。曲作りに携わった3人はいずれも県外から参加。懐かしい調べに耳を傾け「当時を思い出し感動した。これからも歌い継いで」と口をそろえた。合唱部の6年生の児童は「緊張したけど歌えてうれしかった。もっとたくさんの人に知ってほしい」と笑顔で話した。

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