果実から害虫ミカンコミバエの幼虫、5例目 薩摩川内・上甑島では初確認

 2022/11/18 09:57
ミカンコミバエの成虫(植物防疫所HPから)
ミカンコミバエの成虫(植物防疫所HPから)
 鹿児島県は17日、薩摩川内市の上甑島で採取した果実から害虫ミカンコミバエの幼虫が確認されたと発表した。幼虫の確認は1日に下甑島で見つかったのに続いて5例目。上甑島では本年度初めて。国や県などは引き続き、トラップ(わな)調査や誘殺板による防除を進める。

 11日に上甑島江石地区で採取した果実を16日に割って調べたところ、幼虫が見つかった。今後、発見地点から1キロ以内で柿やかんきつ類などの寄主果実を除去する。

 また、下甑島に設置した調査用トラップで雄成虫2匹が見つかった。確認は14日。本年度の県内での誘殺は、5市町村で計34匹になった。

 県は、国などの協力を得て、15日から甑島全島でヘリコプターによる誘殺板の投下を始めている。雄成虫を引き寄せる物質と殺虫剤を染みこませた4.5センチ四方の板で、16日時点で7000枚。1週間をめどに計1万6000枚を投下する。

 また、下甑島と上甑島にトラップをそれぞれ28基、18基、誘殺板をそれぞれ6507枚、1050枚設置している。