出水・鳥インフル 10キロ内に107農場、鶏など509万2000羽

 2022/11/18 07:29
 17日に鳥インフルエンザの疑い例が確認された鹿児島県出水市の採卵鶏農場周辺(半径10キロ内)には107農場が立地しており、鶏など計509万2000羽が飼われている。

 県は18日早朝、同市の養鶏場で見つかった鳥インフル疑い例について、遺伝子(PCR)検査で感染を確認したと発表した。九州の養鶏場では今季初。農林水産省は高病原性の疑いがあり、殺処分対象となる「疑似患畜」と判定。県は同日午前4時から発生農場の採卵鶏12万羽の処分を始めた。

 家畜伝染病予防法では、PCR検査で陽性になると発生農場から半径3キロ内が移動制限区域となり、農場外への持ち出しができなくなる。3〜10キロ内には搬出制限がかかり、食鳥処理場などへの出荷、ひなの移動が区域内に限られる。いずれも国と協議した上で一定条件を満たせば対象外となることもある。

 県畜産課によると、発生農場の半径3キロ内には22農場(81万2000羽)、3〜10キロ内には85農場(428万羽)が立地。県は17日、対象農場に鶏などの移動を自粛するように要請。大薗浩之家畜防疫対策監は「今シーズンは(野鳥、養鶏を問わず)例年にないスピードで感染が広がっている。各農場は防疫対策を改めて徹底してほしい」と呼びかけた。