鹿児島の学生らがつくるハイブリッドロケット、エンジン燃焼試験「成功」 内之浦宇宙空間観測所

 2022/11/18 15:00
エンジン燃焼試験の準備をする学生ら=17日、肝付町の内之浦宇宙空間観測所
エンジン燃焼試験の準備をする学生ら=17日、肝付町の内之浦宇宙空間観測所
 鹿児島大学や第一工科大学などでつくる鹿児島ハイブリッドロケット研究会は15~17日、肝付町の内之浦宇宙空間観測所で、本年度打ち上げ予定の鹿児島ロケット4号機と、5号機以降で使う予定のエンジンの燃焼試験をした。3日間で計4回行い、研究会は「想定通りの推力が得られ、ほぼ成功した」としている。

 4号機は全長2.75メートル、重さ20キロ。推進剤に固体樹脂燃料と液体酸素を使う。3号機と比べ、液体酸素を増やすなどし高い推力が確保できるよう設計した。3号機の目標だった高度1.5キロ以上を目指す。

 燃焼試験はエンジン2基(いずれも全長55センチ、ステンレス製)で実施。両大学の学生や教員ら12人が参加した。4秒間燃焼させ、エンジン内の圧力などのデータを取った。

 片野田洋代表(52)=鹿大大学院教授=は「データの詳細な解析はこれからだが、エンジンのめどはついた。機体製造に着手し、打ち上げを成功させたい」と話した。