来春閉校の中学校 卒業生たちは考えた「一番見たいのは?」 ずらり並べた写真には歴代の先生、思い出話に花が咲く 南さつま

 2022/11/20 13:08
先生の写真を展示した松下香奈さん(左)ら=南さつま市金峰町中津野
先生の写真を展示した松下香奈さん(左)ら=南さつま市金峰町中津野
 田布施、阿多両小学校と来春統合し、義務教育学校の金峰学園になる鹿児島県南さつま市の金峰中学校で、閉校記念メモリアル展が開かれている。思い出の品々を展示する中で、メインは歴代先生たちの写真だ。こっそりあだ名を付けたり、怒られたり。「明るく懐かしんで」と誘う。11月末まで。

 メモリアル展は閉校記念の実行委員会展示部の保護者ら8人が企画した。大半は卒業生。スポーツ大会や各種コンクールのトロフィーを磨き上げ、写真や文集を飾るうち、「卒業生が一番見たいのは先生たちじゃないか」と意見が一致した。

 1998年卒で、展示部長の松下香奈さん(40)は「あごが長い先生がいて隠れてロングロングアゴーと呼んでいたこととか、怖かった先生のことは鮮明に覚えている」と笑う。開校間もない81年から、そろそろ学校が懐かしくなりそうな現在の30代が卒業した2007年までの卒業アルバムから、先生たちの写真を拡大コピーして張り出した。

 保護者の“たくらみ”は生徒にも大人気だ。2年の川田愛華さんは「私たちも先生のことは気になる」、福永愛美さんは「親世代の人も在校時は自分たちと同じことを考えていたんだなあ」とほほ笑んだ。松下さんは「先生の顔を見ると昔に戻れる。会いに来て笑顔で思い出に浸ってほしい」と話した。

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