展示場の餌が狙われる…野鳥の侵入防げ 平川動物公園が鳥インフル対策強化 カモ屋内隔離、消毒マット設置も 鹿児島

 2022/11/20 12:22
野鳥の侵入を防ぐネットが張られたペンギンの展示場=鹿児島市の平川動物公園
野鳥の侵入を防ぐネットが張られたペンギンの展示場=鹿児島市の平川動物公園
 鹿児島県出水市でツルや養鶏場から鳥インフルエンザ感染が確認され、鹿児島市の平川動物公園は展示場に野鳥の侵入を防ぐネットを張るなど防疫体制を強化している。死ぬなどして回収されたツルは18日時点で376羽。高病原性は63羽確認され、過去にないペースの感染拡大に園は危機感を募らせている。

 出水市では7日、ナベヅル1羽から高病原性ウイルスを今季初めて検出した。園は直後に鳥類の飼育舎周辺に消石灰や消毒液を散布した。感染拡大後はカモ類5種を屋内に隔離し、園の出入り口に消毒マットを敷いた。飼育する鳥類42種325羽に異常はないという。

 ウイルスを保有したカラスなどの野鳥が展示場の餌を狙い、飼育する鳥類と接触して感染する恐れがある。和歌山県ではレジャー施設でアヒルやペリカンの感染が確認された。

 同園飼育展示課の桜井普子課長は「感染拡大に危機感を持っている。リスクを減らせるよう対策を徹底したい」と話した。