馬毛島基地計画 西之表市上空の飛行回避に具体策なし 八板市長「引き続き協議する」 防衛省、アセス知事意見への対応公表

 2022/11/23 09:13
 防衛省は22日、鹿児島県西之表市馬毛島への米軍空母艦載機陸上離着陸訓練(FCLP)移転と自衛隊基地整備計画に伴う環境影響評価(アセスメント)について、10月に提出された鹿児島県知事意見への対応状況を公表した。市も要望していた市上空飛行を回避する対策は「飛行経路の順守をその都度、米側に申し入れる」にとどまり、具体策は示されなかった。

 同省が市と県をそれぞれ訪れ、報告した。騒音への懸念が根強い夜間(午後10時〜午前7時)のFCLPは、訓練を年2回、計20日間程度実施した場合の飛行回数が1日平均約28.2回との見込みを示した。

 一方、時間帯別や訓練ごとの騒音予測は、基地全体で評価する従来の手法が適切として、応じていない。

 八板俊輔市長は「(市の意見に)対応してもらった部分はあるが、完全ではない。上空飛行などは引き続き協議する」と述べた。塩田康一知事は、夜間の飛行回数や種子島に最も近づく際の騒音予測が示されたとし、「賛否の判断材料になる。対策が十分かは今後精査する」と話した。

 39項目の知事意見では、ほかに基地運用後の継続した騒音調査を要求。同省は「関係自治体の意向などを踏まえ検討する」とした。

 アセスを巡っては、事業者の同省九州防衛局熊本防衛支局が最終まとめの「評価書」を完成させた。今後、防衛相や環境相の意見を聞く手続きを経て、修正を加えた「補正評価書」が公告される。