第36代木村庄之助 山崎敏廣さん死去 74歳 「早過ぎる」…故郷枕崎の家族ら言葉失う
2022/11/24 20:19

第36代木村庄之助の山崎敏廣さん
1964年夏場所で井筒部屋から初土俵。2011年九州場所で行司の最高位、木村庄之助を襲名した。13年夏場所の定年まで49年間、一度も休場がなかった。
江戸時代中期から続く名跡を名乗った鹿児島県出身者はほかに記録がなく、歴代の中でも勝負の見極めや土俵上での所作の美しさが高い評価を得た。
達筆で知られ、番付表の書き手も長く務めた。JR枕崎駅舎の駅名の看板も揮毫した。12年枕崎市民栄誉賞、13年に鹿児島県知事表彰スポーツ部門特別賞、南日本文化賞特別賞。
■故郷の焼酎こよなく愛す
大相撲の第36代木村庄之助、山崎敏廣さんの訃報が伝えられた24日、鹿児島県内の関係者は「早過ぎる」と言葉を失った。定年後は「故郷に恩返しをしたい」と枕崎に居を構え、東京と行き来した。新型コロナウイルス感染の影響で、ここ数年は帰郷もままならず。「田舎に帰って好きな焼酎を飲みたい」との思いもかなわなかった。
弟の公広さん(72)=枕崎市=によると、6月に体調を崩し、入退院を繰り返していた。「1カ月ほど前にテレビ電話で話したのが最後。やせてはいたが、言葉もしっかりしていたのに」と言葉を詰まらせた。
生前は故郷の焼酎をこよなく愛した。薩摩酒造(本社・枕崎市)によると、2012年に立行司を応援する懸賞広告を出してから交流が深まった。場所ごとに番付表が届き、お礼に「さつま白波」を送ると、電話が欠かさず来たという。
都内の自宅で遺体と面会した公広さんは、枕元に「さつま白波」の一升瓶を手向けた。「安らかに眠っていた。大好きな焼酎を天国で腹いっぱい飲んでほしい」と伝えたという。
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