わいせつ行為認定された元校長破産 返納求めた退職金23万円しか回収できず 2592万円不納欠損処分 鹿児島県教委

 2022/11/29 09:00
 民事訴訟でわいせつ行為が認定された鹿児島県鹿屋市の中学校の元校長に、県教育委員会が退職金の返納を求めていた問題で、県教委が回収しようとしていた約2615万円のうち約23万円しか回収できなかったことが28日分かった。県教委の説明によると、元校長が鹿児島地裁加治木支部へ申し立てた破産申請が2019年に認められたため。県教委は19年度決算で残り約2592万円を不納欠損処分とした。

 県教委教職員課によると、19年3月に地裁支部から元校長の破産手続きが始まったとの通知が県教委へ届き、債権者として同年4月に返納を免除すべきでないという趣旨の意見書を地裁支部へ提出した。しかし同年10月、県教委には債権者への配当として約23万円が支払われたのみで、同年11月に地裁支部が破産を認め元校長の免責が決まった。

 元校長は定年退職後の13年10月、民事訴訟で元女子生徒へのわいせつ行為が認定された。県教委は懲戒免職処分相当として14年に退職金の返納命令を出した。当初の時効は19年3月だったが、元校長が債務を承認し返納の意思を示したため、地方自治法に基づき債権時効を23年度まで更新。19年3月の県議会で報告し「法的措置を含め、適切な債権管理に努めたい」としていた。

 教職員課の担当者は「これまでも返納を繰り返し強く求めていた。しかし破産が認められ、有効な法的回収手段がなくなり欠損処分にせざるを得なかった」と話している。