馬毛島基地計画 反対派が八板市長のリコール手続き申請 署名開始は12月1日 西之表

 2022/11/28 22:06
解職請求書を提出する三宅公人氏(左)=28日、西之表市役所
解職請求書を提出する三宅公人氏(左)=28日、西之表市役所
 鹿児島県西之表市馬毛島への米軍機訓練移転と自衛隊基地整備計画を巡り、「計画不同意」の公約を破ったなどとして八板俊輔市長のリコール(解職請求)を目指す市民有志は28日、請求に必要な署名活動の手続きを市選挙管理委員会に申請した。12月1日に署名集めが始まる見通し。

 期間の1カ月内に市内の有権者(選挙人名簿登録者)の3分の1以上の署名が集まった場合、審査や本請求を経て住民投票が行われ、有効投票の過半数が賛成すれば市長は失職する。

 同市でリコール申請は初めて。有志グループ「市長に辞任を求める西之表市民の会」の6人が市役所を訪れ、西門謙二委員長に解職請求書を提出した。請求代表者は三宅公人代表、医師の浜田博文氏、前市議会議員の和田香穂里氏の3人。

 三宅代表は報道陣に「政治的な発言や行動を翻し、市民に対して納得のいく説明もない。黙っていればそれを認めることになる」と強調した。

 八板市長は「それぞれの考えがあってのことだと思う。市長として安心・安全の追求に引き続き全力を尽くし、市民の期待に応えられるよう職責を果たす」とのコメントを出した。

 9月1日時点の選挙人名簿登録者数は1万2381人で、市選管は12月1日の定例会で更新する予定。リコールに必要な署名数を割り出し、請求代表者証明書の交付について協議する。認められれば、代表者らは同日から1月1日までの1カ月間署名活動できる。