霧島の大浪池登山道で24年前に見つけた「ギンリョウソウ」、新種でした…「キリシマギンリョウソウ」と命名 DNA、赤く色づく位置などに明らかな差異

 2022/11/30 09:00
新種と分かった「キリシマギンリョウソウ」(黒木秀一さん提供)
新種と分かった「キリシマギンリョウソウ」(黒木秀一さん提供)
 宮崎県総合博物館や神戸大学などの研究グループは、世界に1種とされている光合成をしない菌従属栄養植物「ギンリョウソウ」の新種を発見した。薄紅色に色づくのが特徴。最初の発見地・霧島山にちなみ標準和名「キリシマギンリョウソウ」と命名した。30日付で日本植物学会国際誌「Journal of Plant Research」に掲載される。

 ギンリョウソウは全体が白色で、菌類を根に取り込み、養分を吸収する。中国、台湾、東南アジア、ロシアなど広範囲に分布する。赤いギンリョウソウは国内各地で見つかり、「ベニバナギンリョウソウ」と呼ばれ、子房が色づく色変わり個体とされている。新種「キリシマ」は花弁とがく片が色づく。DNAや花期、赤く色づく位置、がく片の数などギンリョウソウと明らかに違い、新種と判断された。

 同博物館の黒木秀一課長(57)が1998年、鹿児島県霧島市の大浪池登山道で見つけた。その後研究が進み、岐阜や静岡、和歌山、大阪でも見つかっている。黒木課長は「20年来の研究の成果に『霧島』の名が付きうれしい。キリシマギンリョウソウは、ギンリョウソウより希少。見かけても採取などせず、そっと見守ってほしい」と話している。