W杯会場でごみ拾い 「じゃんけんマン」カタールの人気者 大会側から表彰も 被災地の子ども連れて日本応援

 2022/12/01 11:00
被災地の子どもたちとドイツ戦を観戦する「じゃんけんマン」こと尾曲智幸さん(中央)=11月23日、ドーハ(本人提供)
被災地の子どもたちとドイツ戦を観戦する「じゃんけんマン」こと尾曲智幸さん(中央)=11月23日、ドーハ(本人提供)
 鹿児島市の尾曲智幸さん(33)扮(ふん)するローカルヒーロー「じゃんけんマン」は前回のサッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会に続き、カタール大会も福島など被災地の子どもたちと現地で観戦した。チョキ頭に白塗り顔の目立つ姿は各国メディアで紹介され、ごみ拾い活動で仲間と共に大会組織委員会から表彰されるなど、認知度が上昇中。スペイン戦(日本時間2日午前4時)を前に電話で様子を聞いた。

 尾曲さんが関わる「トモにカタールへ」プロジェクトでは、前回も招待した福島県南相馬市を含め、熊本県球磨村など5県の被災地から計8人を引率。渡航費、ホテル代など1人当たり約50万円の経費は、企業の協賛や募金、クラウドファンディングで集めた。街頭募金は鹿児島県内で60万円弱、九州では200万円弱。「大きな支援になった。ありがたい」と感謝する。

 子どもたちは、海外に行くのも、代表戦を見るのも初めての子が多いという。「そんな子たちに、ドイツ戦の逆転劇を見せられてよかった」と振り返る。

 現地では、被災地の復興状況を大学生に紹介する会を開き、国際交流の役割も担った。子どもたちは28日夜、帰国した。

 決勝までカタールに残る尾曲さん。認知度も上昇中だ。開会式や試合中の応援、試合後のごみ拾いの様子など前回大会以上にメディアに取り上げられ、国際サッカー連盟(FIFA)の交流サイト(SNS)にも掲載された。「『写真を一緒に撮ってくれ』と多くの人が声をかけてくれる」。立ち止まったら取り囲まれる人気ぶりという。

 ドイツ戦の後、会場の美化に貢献したとして、仲間と共に大会組織委員会から表彰を受けた。「海外の人にも関心を持ってもらい、一緒に活動してくれる人が増えれば」と語った。

 松陽高校時代にサッカー部員だった尾曲さん。コスタリカ戦は「ドイツに勝ってサポーターたちは気が緩んでいた」と反省。スペイン戦に向け「勝たないといけない試合。子どもたちの分まで声を出して応援したい」と話した。