冬のボーナス、79%の企業が「支給する」 前年より8ポイント増、コロナ禍前の水準に 鹿児島県内

 2022/12/03 09:00
 鹿児島銀行と九州経済研究所(KER、鹿児島市)は、県内企業の2022年冬のボーナス支給計画の調査結果をまとめた。「支給する」と答えた企業は79%で、前年より8ポイント増加した。「支給する」と答えた企業と、「支給しない」と答えた企業の割合の差(DI)は9ポイント増のプラス74。3年ぶりに前年を上回り、コロナ禍前の19年(プラス74)の水準を回復した。

 業種別で「支給する」と回答したのは、小売業が前年より5ポイント増の87%で最多。製造業81%(13ポイント増)、卸売業80%(9ポイント増)と続いた。

 1人当たりの平均支給額が「増える」は24%で、前年を5ポイント上回った。増加の要因は、前年の「業績が向上」に替わって「社員の意欲向上」が64%でトップだった。支給額が「減る」は1ポイント減の8%。

 KERは支給企業や支給額の増加傾向について「原材料の高騰によるコスト増加とコロナ禍からの経済活動回復に伴う人手不足に直面し、従業員の雇用維持のために踏み切った」とみている。

 使い道についても調査した。生活費や貯蓄に充てる傾向は根強いものの、「外食費」、「交際費」、「衣料品等の購入」が夏と比べて増加した。KERは「行動制限がなく、外出機会が増えた」としている。

 賞与調査は10月下旬、県内主要500社に実施し、297社が回答した。使い道調査は11月中旬、南日本新聞社のインターネット調査「みなみアンケート」で実施し、ボーナス支給がある370人が回答した。