小学6年生の9%が「家族の世話する」ヤングケアラー 中学6%、高校は4% 鹿児島県が調査

 2022/12/03 08:30
 大人に代わって日常的に家事や家族の世話をする「ヤングケアラー」に関する鹿児島県の初めての実態調査で、「家族の世話をしている」と回答した小学6年生が9.1%、中学生5.8%、高校生3.8%だったことが2日、分かった。県議会代表質問で当局が答えた。

 「世話をしている」と答えた小学6年生、中学、高校生のうち、「(平日に)1日当たり7時間以上世話をしている」のは、それぞれ3.8%、4.6%、6.8%だった。

 ヤングケアラーの認知度については「言葉を聞いたことがあり内容も知っている」と答えたのは、小6の15.6%、中学生21.5%、高校生25.8%だった。

 9~10月、県内全市町村から抽出した174校の小学6年生から高校3年生までの約1万5000人(7学年の総数の15%)を対象に、世話をしている相手と内容、相談相手がいるかなど31項目をアンケート調査。9414人の回答を得た。

 県子ども家庭課によるとアンケート結果は集計中で、この日は一部の結果を明らかにした。全項目への回答や結果の分析は本年度中に公表するという。

 代表質問に対し、岩田俊郎子育て・高齢者支援総括監は「関係機関で調査結果を共有し、相談しやすい環境作りなどヤングケアラーの支援体制強化に必要な対策を検討していきたい」と述べた。

 国は一昨年から今年にかけて抽出調査を実施。「世話をしている家族がいる」と回答した小学6年生が6.5%、中学生5.7%、高校生4.1%だった。

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