【馬毛島基地計画】騒音「最大限の対策を」 環境相がアセス意見書提出 生態系への影響軽減策も要求

 2022/12/06 08:58
馬毛島に生息するマゲシカ=2018年7月、西之表市馬毛島
馬毛島に生息するマゲシカ=2018年7月、西之表市馬毛島
 環境省は5日、西之表市馬毛島への米軍空母艦載機陸上離着陸訓練(FCLP)移転と自衛隊基地整備計画に対し、環境相の意見書を防衛相宛てに提出した。防衛省による環境影響評価(アセスメント)の最終まとめとなる「評価書」手続きの一環で、騒音対策やマゲシカなど生態系への影響軽減策の要求が柱。防衛相は指摘を踏まえ、必要な場合は補正し、早ければ年内にも評価書が公告される。

 意見書では航空機の飛行が年間2万8000回に上り、FCLPを深夜3時まで行う想定に触れ、「最大限の対策に取り組むことが重要」と強調。騒音の環境基準を満たしているものの、住民の懸念は強いと指摘し、騒音対策の透明性の確保と自治体などとの十分な調整を求めた。

 飛行経路などが変わった場合は予測と保全策を改めて示すことを要請。運用開始までに、騒音の環境監視調査の具体的な計画を公表するよう指摘した。

 環境省のレッドリストで絶滅の恐れがあると分類されるマゲシカについては、審査助言委員に意見を聴取。えさ場や水飲み場の確保に加え、生息状況の事後調査を求めた。ウミガメや天然記念物のオカヤドカリなどの調査も要望した。

 アセスを巡っては、事業者の防衛省九州防衛局熊本防衛支局が11月18日、最終まとめとなる「評価書」を防衛省に送り、防衛相は環境相に意見を求めていた。塩田康一知事は同月29日の県議会で、計画を「県として理解せざるを得ない」と述べ、容認する考えを初めて表明した。