桜島「活発な噴火活動続く」 火山噴火予知連絡会が評価「マグマの蓄積進んでいる」

 2022/12/07 11:55
桜島(資料写真)
桜島(資料写真)
 火山噴火予知連絡会(会長・清水洋九州大名誉教授)は6日、定例会合を開き、全国の活火山の状況を評価した。7月に噴火警戒レベルが最高の5(避難)に一時引き上げられた桜島(鹿児島市)は「活発な噴火活動が続く」とした。

 桜島は火山ガスの1日当たりの放出量が増加し、多い状態で推移している。姶良カルデラの地下深部では、長期にわたり供給されたマグマが蓄積した状態と考えられ、活発な活動が続くとみられる。

 諏訪之瀬島(十島村)は島西側のやや深部でマグマの蓄積量の増加を示すと考えられる変動を観測し、地震も増えた。硫黄島(三島村)も長期的に熱活動が高まった状態が続いており、それぞれ今後も噴火が発生する可能性があるとした。

 霧島連山の新燃岳は、7月下旬以降、火山性地震が少なくなり、噴火の兆候は認められないという。

 会合後の会見で清水会長は「桜島はマグマだまりの蓄積が進んでいる。比較的静穏ではあるが、どの火山も注意が必要」と述べた。

 予知連は2023年度から、活火山の活動状況の評価や噴火警戒レベルの判断を気象庁主体に変更するなど、体制を見直す。