使用済み紙おむつを紙おむつに再生するために紙おむつ専用の回収袋を導入 原料のプラスチックも紙おむつからリサイクル 大崎町

 2022/12/15 20:50
実証事業で使う紙おむつ回収の専用袋
実証事業で使う紙おむつ回収の専用袋
 鹿児島県大崎町は使用済み紙おむつから取り出したプラスチックで作った専用袋を使って紙おむつを回収する新たな実証事業を導入する。同町は2016年から回収の実証実験を始めている。20日以降、町内の15集落をモデル地域に始める。

 町は1集落で紙おむつの試験回収を開始、20年には全157集落に拡大した。ボックスやバケツを使い、一般ごみの袋で回収しているが、ゴム手袋やカイロなど異物を交ぜて出されるなどの課題があった。

 専用袋は人用の紙おむつ、尿取りパッド、ウエットティッシュのみを回収。ペット用紙おむつ、生理用品、ゴム手袋などは回収できない旨を記載した。実証期間は1年程度を見込み、その間は無償配布する。

 回収した紙おむつは現在、そおリサイクルセンターで洗浄・分離し、オゾン処理した上で未使用と同じ上質のパルプを生成。技術連携するユニ・チャーム(東京)が紙おむつとして再生し試験商品化している。

 町住民環境課は「今までにない仕組みのリサイクルの構築に向け、ユニ・チャームや住民と協力して進めたい」としている。