首を絞められ欠席、転校…いじめ重大事態2件「調査終了」 鹿児島市教委、再発防止策を報告

 2022/12/16 12:05
 鹿児島市教育委員会は15日、市立小学校で発生したいじめ防止対策推進法に定める重大事態2件の調査を終えた、と市議会市民文教委員会で報告した。再発防止策として、いずれも組織的対応の強化や保護者・関係機関との連携、教職員の対応力向上を挙げた。市教委は重大事態計14件を調べていたが、終了するのは今回が初めて。

 市教委によると、2021年6月に当時6年生の、同年10月に当時3年生のいずれも保護者から相談があった事案。学校主体で調査していた。

 6年生の事案は、背中や腕をたたかれるなどし76日間欠席した。報告では、聞き取りや学習支援で被害児童や保護者の気持ちを十分理解した対応が取れなかったことなどを課題とした。

 3年生の事案は、首を絞められたり下校時に車道に押し出されたりして、34日間欠席し転校した。報告では、解決策の検討・立案といった役割が一部教職員に偏り迅速に対応できなかったことや、関係機関との連携不足を指摘した。

 原之園哲哉教育長は「調査結果は学校に周知する。(残りの事案に)時間がかかっているのは申し訳ないが、丁寧に調べたい」と話した。

 市教委ではこれ以外に、第三者委員会で7件、学校主体で5件を調査中。