イプシロン打ち上げ失敗 原因は弁本体かゴム膜の不具合か JAXA、実験で特定へ

 2022/12/17 14:08
上昇するイプシロンロケット6号機=10月12日午前9時50分、肝付町の内之浦宇宙空間観測所
上昇するイプシロンロケット6号機=10月12日午前9時50分、肝付町の内之浦宇宙空間観測所
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は16日、イプシロンロケット6号機の打ち上げ失敗が、機体の姿勢制御装置内にある弁本体かゴム膜の不具合に起因するとみて調べていると明らかにした。文部科学省の有識者委員会で報告した。

 前回までの報告で失敗の要因を「弁の動作不良」か「推進薬の配管詰まり」と説明。この日は、弁の動作不良は、弁本体の仕切り板などが正常に作動しなかった可能性に言及。配管詰まりは、推進薬タンク内にあるゴム膜が排出口に引き込まれて起きたとみられる、とした。JAXAは不具合があった箇所を造り、実験を通して原因を特定する。

 6号機は鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所で10月12日に打ち上げられ、姿勢異常が確認されたため、6分半後に指令破壊した。