コロナ禍、減った客足が急速に回復 飲食・宿泊業界は深刻な人手不足 感染再拡大したら…働き手の不安影響か
2022/12/17 21:00

熊襲亭の3階の1室。人手不足で現在は使用していない=鹿児島市東千石町
歳末商戦や忘年会で街がにぎわう12月中旬、さつま料理屋「熊襲亭」(鹿児島市)の3階はひっそりとしていた。
五つの個室で約20人の客を収容できるが、働き手が不足しているため利用を見合わせ、1、2階のみの営業している。配膳や調理をする人員が6、7人足りない状態が続き、求人を出しても十分な人数が集まらないという。
再び感染が拡大すれば客が減り、シフトに入れる回数も減る-。働き手のそんな不安が、飲食業界の人手不足に影響していると黒川晋太郎専務(42)は予測。「安定感のある職種が選ばれているのではないか。少ないパイを奪い合っている状態だ」と話す。
働き手の不足は、全国旅行支援で一気に客が増えた宿泊業界にも及ぶ。
「ホテルニューニシノ」(同市)の最近の稼働率は約90%と、コロナ禍前よりも好調だ。足りないスタッフを募集するが集まらず、西野友季子社長が自らシフトに入ることもある。「今後は人手を補う機械などを取り入れることも検討し、効率的に営業する必要がある」。
宿泊施設は業務量自体が増えたという背景もある。コロナの感染症対策で、施設によっては朝食をバイキングから小皿への取り分けに変更するなどしている。全国旅行支援で事務処理の作業も増えた。鹿児島市ホテル旅館組合の淵村文一郎理事長は「GoToトラベルよりも煩雑。手続きがより簡単になればありがたい」と要望した。
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