増加する宇宙留学生と家族に対応 移・定住用住宅 南種子町が整備へ 6棟36戸、24年3月入居見込む 民間のユーミーと協定

 2022/12/20 12:22
H3ロケット試験機1号機の燃焼試験が行われる種子島宇宙センター=11月7日、南種子町
H3ロケット試験機1号機の燃焼試験が行われる種子島宇宙センター=11月7日、南種子町
 鹿児島県南種子町は増加傾向の移住定住希望者を受け入れられるよう、ユーミーファイナンシャル(鹿児島市)と協定を結び、6棟計36戸の専用住宅を整備する。2024年3月の入居開始を見込む。町役場で19日、協定書の交換式があった。

 同社が町有地を無償で借りて住宅を建て、町と20年のリース契約を結んで貸し出す仕組み。契約期間終了後は、町に住宅を無償譲渡する。旧加治木町など先行事例はあるが、種子島では初めての取り組みという。

 種子島宇宙センターが立地する同町では、全国の小中学生を1年間受け入れる宇宙留学の応募数が定員を大きく超えるなど、移住希望者が年々増えている。一方、住宅不足が顕著で、留学後に定住を希望しても受け入れられないケースがあった。

 専用住宅は鉄筋コンクリートで、町内8校区のうち6校区に1棟ずつ建てる。内訳は単身者向け(1LDK)2戸と、家族向け(2LDK)34戸。小園裕康町長は「南種子に住みたいという夢をかなえることで、地域が活気にあふれてくれれば」と話した。