鳥インフル防疫で使った消石灰がため池に流入 出水の農家から不安の声 県は説明会で対応策説明

 2022/12/21 11:45
南日本新聞ニュース
 鹿児島県出水市の江内川が高病原性鳥インフルエンザの防疫対策に使われた消石灰で白濁した問題で、地域住民向けの説明会が20日あった。県畜産課は「ため池を通じて流入した」と報告。同川流域は水田地帯で、農家からはため池の水を農業用として使えるかを懸念する声が聞かれた。

 県はこれまでに、ため池のゲートを閉じ、川までの水路に土のうを積むなどの対応を取った。今後は北薩地域振興局で経過観察し、水質調査をする方針を示した。川の濁りは解消された一方、ため池内には消石灰がたまった状態という。

 周辺には発生農場が集中しており、住民からは「他のため池にも流れ込む可能性があるのではないか」と不安視する声や、代替水源の確保を求める意見も出された。